ここ数年、「空き家問題」が取り沙汰され、ニュースなどでも目や耳にする機会が増えてきています。
ご両親の家を相続するなどして所有した空き家をそのまま放置しているという方がいらっしゃるのではないでしょうか?
1. 社会問題化する「空き家」
近年、少子高齢化や地方における人口減少などの理由により、空き家数の増加が社会問題となっています。
管理が行き届いていない空き家は地域に防災上、衛生上、景観上などの観点からさまざまな悪影響を及ぼします。
今後予想されるさらなる空き家増加に向けて、有効的な対策が求められています。
2. 空き家が抱えるリスク
・地域への悪影響という側面からみると、雑草が伸びるなどして景観が悪化したり、老朽化した家屋が倒壊したり、不衛生な環境から悪臭が発生したりといった問題が発生します。
・犯罪の温床となるという側面から見ると、ホームレス・犯罪者などの不法侵入や不法占拠、粗大ゴミなどの不法投棄、放火の原因になるという問題があります。
・人口が減少して住宅の需要が減っていくなか、空き家が増える一方で供給が減らないと住宅自体の価値が下がってしまうという問題もあります。
・建物が残っていながら解体もされず、利用もされないことで、その場にある土地と建物が有効に活用されない機会損失が発生します。
機会損失とは、最適な意思決定をしないことによってより多くの利益を得られる機会を失うこと、またそれによって生じる損失のことです。